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人は、普段から無意識に「自分はこんな人だ」と定義をしていますが、いざ、はっきりとどのような人間なのかと尋ねられると、思わず「う〜ん。」と言葉に詰まってしまうものです。それは、はっきりと答えるのが気恥ずかしいということもあるでしょうが、無意識に思っていることをいざ言葉にしようとするときちんとした言葉が見つけられないということも理由の一つになるのでしょう。
自分がどのような人間なのかを言葉の上で把握することは、その中でも、よい部分を増大させたり、否定的な部分に修正を加えたりというような前向きな作業に役立てることができます。
このエクササイズは、漠然としたものを文章として表すことによって、よりリアリティを持ったものとして認識し、更に否定的な部分については、別の見方もあるのだということを気付くためのエクササイズです。
問い1では、意識の文章化を行っています。この回答の中には、自分が思っているものの他に、第3者から言われているうちに次第に、自分の性質であると思うようになったものもあることでしょう。実は、自分だと思っているもののほとんどは、外部から定義された自分という形であるのですが、その定義自体もしっかりと把握できていない人がほとんどです。ここでは、まず第1に、その定義を把握しようという試みです。
問い2は、おおざっぱに自分を肯定的にみているか、否定的に見ているかということを把握します。問い1で書き出した内容が肯定的なものが多いのか、否定的なものが多いのかによって、自分自身をどのように感じているかということを理解しましょう。
さて、このエクササイズをしたとき、否定的な部分が多い人によく見られる行動は、深いため息とともに、「やっぱりだめなんだ〜。」と勝手に思いこんでしまうことです。否定的な文章を記述する人の内容は、多くの場合、とてもよく自分を観察しているという傾向が見られます。とても細かい性格の部分であったり、肉体的でも非常に部分的に冷静に見ているという傾向です。これは、まさに肯定的なことですよね。それは、自分をしっかりと把握できているという証明でもあるのです。
ところで、誰でも知っていることですが、一つのものには、必ず肯定的な部分と否定的な部分があります。どちらを選択するかということは、その人の見方次第であることがほとんどです。たとえばタバコは、いま、とても否定的な部分が注目されており、万病のもとであるかのようにいわれています。けれども、吸っている人の意見では、吸っている時はとても落ち着くことができるという、肯定的な部分があるのです。このように、否定的なものも、見る視点を変えれば、必ず肯定的な部分に光を当てることができます。
ここまでを前提として、問い3では、否定的な部分を全肯定の作業を行います。問い2の解説の通り、否定的な部分にも必ず肯定的にとらえることがあります。たとえ、同じ内容の事柄でも、表現方法によって、その価値観はまったく異なったものとなります。
たとえば、ドライフラワーのバラについて考えてみましょう。一人の人はドライフラワーが趣味だったとします。もう一人は、まったく興味がなくドライフラワーそのものを知らなかったとします。前者の人は、そのドライフラワーを見て喜び、美しいものと思うことでしょう。ところが、後者の人は、それをみても単なるぼろぼろの枯れた花だと思うに違いありません。(なぜなら、ドライフラワーというものを知らなかった幼い頃の筆者は、「どうして、家に枯れ草を干しておくんだろう?」と人の家を訪ねたとき思ったからです。)
また、言葉の響きをとらえた場合も、「ドライフラワー」という表現と、「枯れ草」という表現では異なる感じがありますよね。でも、その中身は同じなのです。
物事や感情をより良い表現とすることで、人の感じ方や考え方は変化します。問い3で修正を加えた表現は、自分自身に優しくなるためにとても大切な事なのです。
ところで、うまく肯定的に表現を修正する言葉が見つからなかった人に、おすすめの方法があります。友人との何気ない会話の中で、「私、自分の事を〜だと思っているんだけど、どうおもう?」と尋ねてみましょう。友人はおどろくほど適切に、修正した表現を見つけてくれるはずです。「そんなことないよ!だってあなたは、〜だから。」と、貴方が思わず嬉しくなるような言葉をかけてくれるに違いありません。
さて、肯定的な表現の対処についても触れておきましょう。肯定的な表現が多かった人、または肯定的な表現ばかりだった人、それは、とてもすばらしいことです。さらに、肯定的な表現をみつけていくと効果は絶大です。さらに、自分の書いた文章の冒頭に次の言葉を付け加えてみましょう。気恥ずかしい中にもとても楽しんでいる自分を見つけることができることでしょう。
「当然、私は〜だ。」 「当たり前のことだが、私は〜だ。」
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